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全種幹細胞16回投与で脳性麻痺の完全寛解例の報告、脳性麻痺に対する最近の幹細胞治療

[2024.03.04]

脳性麻痺に対する幹細胞治療の最近の知見について

こちらの論文から引用させていただきます。今回の一番のポイントは、海外において

「16回投与例において、脳性麻痺の完全寛解例が報告された」点です。すなわち細胞治療とは、いわゆる部分的改善が期待されるのみであったということですが、今回は早期介入と、継続的な長期の治療により、完全寛解が到達されたというある意味衝撃的な内容になります。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8284300/

脳性麻痺に対する幹細胞治療の最近の知見についての要約

脳性麻痺は小児における一生に渡って障害をおってしまう病気であって、理学療法とリハビリが推奨されているものの、それだけでは十分ではありません。幹細胞治療はその能力から、数々の神経性疾患に応用されています。しかし、どの種類の幹細胞を使用するか、どのルートで投与をすべきかというので、いろいろな方法が検討されています。

脳性麻痺に対する幹細胞治療の最近の知見について、序章

脳性麻痺は永続的な障害であって知的、感覚、意思疎通、また骨や筋肉に2時的な問題が生じます。発生率は0.3パーセント程度で、新生児期の梗塞、低酸素、低体重、様々な病気、多児妊娠、感染など様々な要因から生じます。中にはMRIにおいても全く正常な画像を表すケースもあります。

最近の研究では、脳性麻痺に対しての幹細胞治療の効果が認められており、神経再生、免疫調整、血管新生、トロフィック因子などが機序として考えられています。

脳性麻痺に対しての幹細胞治療では、全般的運動機能の改善、認知機能の改善、嚥下機能の改善、言語機能の改善などが認められています。

脳性麻痺に対する有用な幹細胞の種類

CD34陽性幹細胞、CD133陽性幹細胞(造血幹細胞)、間葉系幹細胞、神経幹細様幹細胞など、じつは骨髄に存在する様々な幹細胞たち、全てに治療効果があることが分かっています。(ですので、1種類のみの幹細胞を投与することに医学的合理性はありません)※脂肪由来の間葉系幹細胞に治療効果があるかどうかは現時点でははっきりとしたエビデンスはありません。同じく歯髄由来でも現時点ではエビデンスはありません。すなわち、ひとえに幹細胞といっても、それがどこの細胞だったかということで、治療効果に違いがあります。

脳性麻痺に対する有用な幹細胞の投与量と期間

以前から繰り返し当院での主張と同じく、安全性が保たれている範囲内であれば投与量に応じて治療効果が高くなり、培養などをして投与量が多すぎると副作用が多くなり危険性が増すということがGu医師により発表されています。 

ほとんどの研究発表では、複数回の治療は6ヶ月以内の治療スパンで行われており、冒頭に紹介した完全寛解例では、1歳時から治療をスタートし、3−4ヶ月おきに治療をして、6歳の段階で完全寛解に至ったとの報告です。経済的な面を除けば、6ヶ月以内ということを一つの目安にして治療を行うことが推奨と言えるでしょう。

当院の脳性麻痺に対する幹細胞治療はこちらからご確認ください

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