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幹細胞治療により、自閉症スペクトラムの症状が改善した医学研究

[2021.03.24]

 自閉症、発達障害と臍帯血と幹細胞

自閉症スペクトラム障害は、神経発達障害です。自閉症は最も一般的な自閉症スペクトラム障害であり、相互の社会的相互作用とコミュニケーションの機能不全、および反復的で常同的な行動を特徴としています。最近の報告では、自閉症に冒された子供の数が劇的に増加し(2002年と比較して57%増加)、米国の現在の有病率は1%に近づいていることが強調されています。自閉症の正確な病因は不明なままですが、研究データによると、自閉症の遺伝的および環境的要因の複雑な組み合わせから生じ得ることが明らかになっています。現在、自閉症に対する有効な治療法は確立されておらず、間葉系幹細胞による治療が画期的な根本的に治す自閉症への最新治療として期待されています。

 自閉症、発達障害と臍帯血と幹細胞と最新治療の研究

自閉症スペクトラムの患者に、幹細胞を移植し治療した研究を紹介します

まず、3~12歳の自閉症の患者37人を被験者とし、3つのグループに分け

1、ヒト臍帯血単核細胞(CBMNC)と

2、臍帯由来間葉系幹細胞(UCMSC)の併用移植の有効性を調査しました。

※単核細胞とは、間葉系幹細胞とは異なる細胞です。ここでは詳細な説明は割愛します。

①CBMNCグループ(14人の被験者、CBMNC移植とリハビリ療法を受けました)

②併用グループ(9人の被験者、CBMNCとUCMSCの両方の移植とリハビリ療法を受けました)

および③コントロールグループ(14例、リハビリ療法のみを受けました)。

移植には、週1回、静脈内および髄腔内に間葉系幹細胞注射を計4回行いました。研究は、24週間追跡調査され、移植後の4,8,16,24週間でチェックされました。

CARSという評価尺度を用いて、自閉症にどれほど間葉系幹細胞が効果があるのか見ることが出来ます。

以下、小児自閉症評定尺度(CARS)の結果です。
CARSは、一般に自閉症の子供を鑑別するのに用いられる、15項目からなる、行動を通して評定する尺度です。一般に、30未満が自閉症なし、30~36.5が軽度または中程度の自閉症、36.5以上は重度の自閉症と鑑別されます。

この表によるとCARSの評価は間葉系幹細胞を使用したグループで著しく低下し、自閉症が改善したことがわかります。

幹細胞を使用したグループで著しく低下し、自閉症が改善しました。

CARSの評価は幹細胞を使用したグループで著しく低下し、自閉症が改善したことを示す結果

この研究結果は、幹細胞、すなわち細胞を投与した治療の効果であって、細胞の上清液(細胞の入っていないもの)の効果では全くありません

より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください

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