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幹細胞により自閉症スペクトラムの患者の脳血流が改善した研究

[2021.03.24]

 自閉症スペクトラムと脳

自閉症スペクトラムは、最も一般的な神経発達障害で、社会的にコミュニケーション能力が欠陥していることと、反復型の行動を取ることが特徴的です。自閉症スペクトラム障害には、自閉症、特定不能の広汎性発達障害(PDD-NOS)、アスペルガー障害など、さまざまな病因を伴うさまざまな神経発達障害が含まれます。全体の推定有病率は1.5%から1.8%の範囲であり、過去10年間、世界各地で増加が報告されています。有効な治療法は確立されていませんが、可能性の1つとして幹細胞治療があり、これらの疾患の安全で効果的な治療に大きな期待が寄せられています

 自閉症は、脳神経における発達の異常であると言われています。一般に、現在行われている治療は行動療法と薬物療法の併用です。これらは対症療法(その時に起こっている症状を一時的に和らげるもの)であり、自閉症スペクトラムの脳機能を根本的に改善する治療ではありません。対して、間葉系幹細胞治療は変化してしまった神経細胞を正常な細胞に置き換えることが出来、炎症反応も抑制する事から、根本的に病気を治療する手段と言えます。また、静脈内投与である為、安心して治療を行うことも出来る治療方法と言えるでしょう。

骨髄幹細胞により脳の血流が改善したことを示す論文を紹介いたします。

自閉症の6歳の患者に骨髄幹細胞を投与し、3~6か月観察し、その機能改善を調べました。患者は、病気の重症度がスコア5(著しく重症)からスコア4(中程度)へと変化しました。小児自閉症評定尺度(CARS)も42.5から35.5(30以下が正常)に変化し、改善を示しました。

以下、患者の脳のPET-CTスキャンです。

患者の脳のPET-CTスキャンの画像

より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください

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